霊柩車として活躍する主な傾向

霊柩車ビジネスを行うためには霊柩車そのもの、要はご遺体を移送できるよう構造が変更された車両を整えなくてはなりません。

しかしながら、その移送形態や用途などによって車種を変えて運用することはとても重要です。

ひと昔前(勿論、今もバリバリ現役ですが)までは非常に豪勢で華やかな宮型と呼ばれる霊柩車で火葬場までの移送を行われることが多かったように感じますが、少なからず我々の活動する関東近県のエリアでは、洋型もしくはバン型と呼ばれるタイプの霊柩車が一般的になったように思います。

この背景には景気などの資金的な部分も関係されているように思われます。

専らの主流は洋型とバン型

華やかな宮型は古くから利用されてきたいわば「THE 霊柩車」。

しかし、その華やかな車両も購入するとなると、かの有名なヨーロッパの高級スポーツカーよりも高額と言われ、運用面でも非常に重荷となるようです。

また、この高額な宮型を実際の葬儀にて用いるとなると、喪主等への支払い負担も大きくなるため、需要は少なくなってきていると聞きます。

とはいえ、最後の「おくる」大切な儀式にあまり見てくれの悪いものも好まれず、最近の傾向としては洋型と言われる霊柩車の需要が大きいようです。

ワイドショーなどで芸能人などの葬儀が放映されたりする際にも、最近ではこの洋型での移送が行われているシーンを良く見かけます。

洋型は元来、外国車などを用いるケースが多かったようですが、今日ではクラウンなどの車両を改造した洋型も多いです。

宮型のような見栄えの華やかさこそありませんが、品があり、上質な雰囲気を醸し出していることから人気があるようです。

霊柩車はどのような車両でも登録ができるのか

霊柩車に限らずですが、自動車にはそれぞれの用途向けに保安基準というものが定められていますから、どんな車でも霊柩車としての登録ができるわけではありません。

そこで頼りたいのが霊柩車として使用ができるように改造を施してくださる業者や、新車に改造を施した状態で販売している業者さんなどです。

最近では霊柩車を多く取り扱っている自動車販売店さんなども目立つようになってきましたから、もちはもち屋で近場の車屋ではなく、霊柩車を多く取り扱っている販売店さんより購入するのも選択肢としては非常にありだと思います。

ただ、やはり欠点はその金額。

架装がされている状態での販売車両は結構なイイお値段です。

それなんで移送の用途によって、車種を使い分けている葬儀社さんも多いです。

ちなみに自分で霊柩車として使用をする車両を用意して霊柩車として登録ができるよう改造されるケースもあります。

実は随分と前の話にはなりますが、我々が初めて霊きゅう車(霊柩車)許可の取得サポートをさせていただいた会社さんがこのケースでした。

他県で既に霊柩車を運行されている会社さんのお力添えを受けて、かなりのものができたのを記憶しています。

費用面においても普通に購入するよりもかなりお安くできましたが、ここまでたどり着くまでの時間はハンパなかった。

この会社さんのように霊柩車ビジネスへの参入が、ビジネスそのものへの初参戦となるような会社さんにおいては、霊柩車を1台丸々購入するだけでも随分な負担がありますから、場合によってはこういった選択をされるのも良いのかもしれません。

ただ、本当に時間と労力だけは覚悟しておいてくださいね。

これだけ書いておいて何ですが、我々としては融資を受けてでも霊柩車を多く取り扱う自動車販売店にて購入して、その分、稼ぎましょうよとおススメさせていただきます。

現代の霊柩車は大きく分けて4種類

霊きゅう車(霊柩車)許可を受けて霊柩車の登録をする際にはどのような種類があるのでしょうか。

霊柩車としての基準上、宮型、洋型、バン型そしてバス型と4つの種類がありますが、この中でもバス型を除く3種類がほとんどで前述の通り、近年では専ら洋型とバン型での登録が多いように思います。

 

主な霊柩車の種類
宮型 現代では昔ながらのイメージのある霊柩車。荷台部分には金箔や金細工などが施され、柩を納める内装部分にも連の花や極楽浄土などを描いたものが施されるなど見栄えの凄さには圧巻される。その派手さと利用料の高額さから利用者が減り、目にすることも少なくなった。
洋型 近年の葬儀では洋型の利用が多くみられる。見た目がシンプルで下品さがないなど、現代人の考え方などに一番合致した形態で、適度に品の良さや利用料もお手頃であることなどが受けている模様。
バン型 葬儀式本葬などではなく、病院からのご遺体の搬送など裏方として霊柩車が活躍する際に一番用いられている。全ての移送業務を洋型霊柩車にて行うと維持費などが高くつくことから、購入費用が手頃で、動きやすく収容力も高いバン型霊柩車は葬儀社の実務面において多く活用される。
バス型 あまり見かけることのないバス型。運転手においては二種免許が必要となるなど、導入する葬儀社も少ない。一部の地域では洋型やバン型よりも多く用いられているようではあるが、関東近県においてはあまり一般的ではない。
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