霊きゅう車(霊柩車)許可を受けるための営業所とはどんな場所が必要か

霊きゅう車(霊柩車)許可を受けるためには、通常のトラック運送業と同じく、適切な事務処理や勤務管理などが行える営業所を求めれます。

霊柩車の運行をメインに開業される方などでは、ご自宅やアパートなどの一室を営業所とされる方もいらっしゃいますし、既に葬儀場などを運営されている会社さんですと、葬儀場の建物内の一室を営業所とされることもあります。

いずれにせよ、適切な管理を整えることができるだけのスペースが確保できれば、これ自体は問題となることはありません。

ただ、営業所の場所はどこでも良いわけではない

霊柩車を運行する上での拠点となる営業所ですので、自宅や既に確保済みの場所などを使用できれば非常に便利です。実際に、我々にご依頼をいただく際のヒアリングでは、既に葬儀社を営まれている会社さんなどでは、このご希望が目立ちます。

但し、残念ながら100%、こういったご希望に沿えるわけではありません。

我々としても、せっかくお声がけをいただいたわけですので、できる限りの方法や対策を調査し、ご提案をさせていただいてはおりますが、法の壁が厚く、どうにもならないケースも生じてしまうのです。

営業所の場所を決める際の一番の注意点

霊きゅう車(霊柩車)許可を規定する法令では、他法令への抵触がないことを前提としております。

この他法令とは都市計画法関連、建築法関連、農地法関連、消防法関連を具体的に記載し、調査を促しています。余談ではありますが、車庫の場合にはこれらに加え、車両制限令への抵触も許されません。

霊柩車をはじめとする運送業許可において一番の難関であり、最大の注意点です。

法令に適合した営業所でなければ許可は出ない

ご自宅や既に確保済みの建物を使用する場合など、既存の建物を営業所として使用することを希望する場合には、十分な調査が必要です。

前述のとおり、霊きゅう車(霊柩車)許可をはじめとする運送業許可では、他法令への抵触の有無を審査の中で確認しております。つまりは、調査が甘く、他法令への抵触に気付けず行った申請は許可を受けることはできません。

営業所を賃貸にて確保している場合などでは、敷金や礼金、数ヶ月分の家賃を前金にて収めていることもあるでしょう。しかしながら、要件に合致しなくては、どんなに立地が良くても、見栄えが良くても許可が出ることはありません。

こうなってしまうと、資金面においても大きな痛手です。

勿論、法令への抵触の無い、別の営業所を確保することができれば、改めて許可を受けることはできますが、この一度の判断ミスが致命傷を負うこともあるのです。

他法令への抵触の無い営業所を確保するには

調査に尽きます。

営業所を構えたい場所がどのような法令に則って管理をされている場所なのか、どういった経緯で建てられた建物なのかなど、営業所として使用を希望する場所が現状、どのような状況かによって、その調査方法は確実に異なります。

従って、簡単に説明をするなんてことは、かなりの至難の業となりますが、申し上げられることは、管轄する全ての窓口にて確認をしていただくことに尽きると思います。他法令には法律もあれば政令、省令、更には地域によって定められている条例、規則なども存在しますから、これら全ての該当窓口です。

非常に泥臭い作業です。
結構な労力と時間を要しますが、避けては通れない道。
この確認作業で手を抜くことはいけません。しっかりと確認作業を行いましょう。

霊きゅう車(霊柩車)許可を受けるための営業所の確保についてのまとめ

(1)営業所の広さについては規模に応じて適切であれば問題ない。
(2)営業所を設置する場所は他法令への抵触が許されず、許可を受けることができない。
(3)営業所の事前調査は手を抜かずに徹底的にやる。

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